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逆に心理的安全を高める役割「煽り型リーダーシップ」について、聞いてくっしょ?

どうもこたにんです。

心理的安全、確保してますかーーー?(してるーーー!!)
チーム、自己組織化してますかーーー?(してると思うー!)
リーダーシップ、発揮してますかーーー?(してる、かな、、、)

というわけで本記事は Engineering Manager アドベントカレンダー 20日目の記事です。

はい、目次どん!

 

リーダーシップについて

「リーダーシップ」と聞いて抱くイメージって?

リーダーシップ、leadership。
leadとは日本語で「導く」と訳される、リーダーシップと聞くとこういうイメージ。

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民衆を導く自由の女神 - Wikipedia

先導をきって民衆(チーム)を進むべき方向に導く指揮統制力の高い人。
そういうイメージを抱くのではないかと思います。

「あの人リーダーシップあるよな」と思い描く人は、得てしてこういうイメージ。
間違ってないイメージ、そうやって育つから。

ELASTIC LEADERSHIP で語られる3種のリーダーシップ

ただ本記事は Engineering Manager という枠での記事なので、少し定義が異なります。
以下書籍から引用します。

エラスティックリーダーシップ ―自己組織化チームの育て方

エラスティックリーダーシップ ―自己組織化チームの育て方

 

ELASTIC LEADERSHIP では、自己組織化されたチームを作り上げるために必要なリーダーシップとは?を掘り下げています。
ただ、チームを取り巻く環境や現状によって、必要とされるリーダーシップのかたちが異なる、と。

1. 指揮統制型リーダーシップ

「サバイバルフェーズ」と定義する状態があります。
サバイバルフェーズとは、山積するタスクをとにかくこなしていかなければならない。
時間のない中ひたすらに気力と体力で乗り切らなければいけない、そんな状態。
一言で言えば「炎上案件」の渦中にいる状態。

そのような状態で必要とされるのは「指揮統制型リーダーシップ」と。
チームメンバーが少しでも安定して時間を作りタスクに集中できるようにする。
現状把握、課題解決、作業割り振り、とにかくチームに目配せをして導く役割。

2. コーチ型リーダーシップ

「学習フェーズ」と定義する状態があります。
学習フェーズとは、サバイバルフェーズを抜け出したチームが入るフェーズ。
時間的ゆとりをもって自分たちの成長・スキルアップに時間を使える、そんな状態。

そのような状態で必要とされるのは「コーチ型リーダーシップ」と。
チームメンバーが自分たちで課題解決・学習・挑戦ができるように、あえて試練を与える。
失敗してもそれを責めずに課題解決を促して見守る、とにかくチームを自立に導く役割。

3. ファシリテーター型リーダーシップ

「自己組織化フェーズ」と定義する状態があります。
自己組織化フェーズとは、学習フェーズから昇華したチームのかたち。
自分たちで課題解決ができるようになり、意思決定できる、そんな状態。

そのような状態で必要とされるのは「ファシリテーター型リーダーシップ」と。
チームの生産性を維持しつつ目標達成ができるように、強く干渉することはしない。
新たな取り組み・実験を行っていき、チームをさらに発展させるよう導く役割。

本記事で語るリーダーシップ

リーダーシップというのは、チームを自己組織化させるために必要となる役割。
本記事では、そういう役割の「リーダーシップ」についてのお話です。

サーバント・リーダーシップ(支援型リーダーシップ)

本題に入る前にもうひとつ。
前項3種類のリーダーシップとはまた少し異なる、サーバント・リーダーシップなる役割があります。

サーバント・リーダーシップとは?

NPO法人日本サーバント・リーダーシップ協会

こちらのページにどういうものかの記載があります。

「リーダーである人は、まず相手に奉仕し、その後相手を導くものである」というリーダーシップ哲学です。
サーバントリーダーは、奉仕や支援を通じて、周囲から信頼を得て、主体的に協力してもらえる状況を作り出します。

奉仕や支援をするサーバントに徹して、メンバーの自立を支える、縁の下の力持ち的な役割。

サーバント・リーダーシップの10の特性

先程のページにサーバント・リーダーシップの10の特性、というものが提唱されています。
サーバントとはどういう役割なのか、特性を見ると理解しやすいので引用します。

  • 傾聴:相手が望んでいることを聞き出すために、まずは話をしっかり聞き、どうすれば役に立てるかを考える。また自分の内なる声に対しても耳を傾ける。
  • 共感:相手の立場に立って相手の気持ちを理解する。人は不完全であることを前提に立ち相手をどんな時も受け入れる。
  • 癒し:相手の心を無傷の状態にして、本来の力を取り戻させる。組織や集団においては、欠けている力を補い合えるようにする。
  • 気づき:鋭敏な知覚により、物事のありのままに見る。自分に対しても相手に対しても気づきを得ることが出来る。相手に気づきを与えることができる。
  • 納得:相手とコンセンサスを得ながら納得を促すことができる。権限に依らず、服従を強要しない。
  • 概念化:大きな夢やビジョナリーなコンセプトを持ち、それを相手に伝えることができる。
  • 先見力:現在の出来事を過去の出来事と照らし合わせ、そこから直感的に将来の出来事を予想できる。
  • 執事役:自分が利益を得ることよりも、相手に利益を与えることに喜びを感じる。一歩引くことを心得ている。
  • 人々の成長への関与:仲間の成長を促すことに深くコミットしている。一人ひとりが秘めている力や価値に気づいている。
  • コミュニティづくり:愛情と癒しで満ちていて、人々が大きく成長できるコミュニティを創り出す。

サーバント・リーダーシップとHRT原則

上の10の特性からも感じ取れると思いますが、サーバントはとにかくチームメンバーのためを思います。
謙虚に、尊敬し、信頼する。
これは、HRTの原則だ!!

以下書籍の引用です。

Team Geek ―Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか

Team Geek ―Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか

 
  • 謙虚(Humility)
  • 尊敬(Respect)
  • 信頼(Trust)

これらの価値を大事にすることで、チームの心理的安全性を高め、素敵なバリューが生まれると。
これがHRTの原則。
そのような働きかけを行うことが、サーバント・リーダーシップのかたち。

煽り型リーダーシップ

ここまで、複数のリーダーシップについて話しました。
ここから、本題。

煽り型リーダーシップ
という新しい役割を提唱します。

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よし、初出!
わたしが提唱する言葉なので、あんまり難しい単語・用語は使いません。
思った言葉で気楽に書きます。

煽り型リーダーシップとは?

文字通り、煽ります。
行動するように焚きつける、仕向ける、競争心を誘う、勢いをつける。
感情を逆撫でしかねない煽り文言が、メンバーを鼓舞する魔法の言葉になる。

チームメンバー全員がフラットに煽り合い、鼓舞し合い、高め合う。
そんな心理的安全性の高いチームを作り上げる新しいリーダーシップのかたちです。

なぜ煽ろうと思ったのか?

わたし自身がチームマネジメントをはじめたのは27歳のとき。
それまではチームマネジメントの経験はなく、とても不安だった。
わたしが管理するチームは、わたしが一番年下。
年齢的にも、経験値的にも、やっぱりどうしても不安な部分が多かった。

そんな不安を補うためにいろんな書籍でいろんな知識をドーピングした。
取り入れたはいいのだけど、どうやってそれを実践していくか考えた。
ただ闇雲に支援に徹することで実現可能ではありそう。

それを実践していっている中で、自問自答した。
今の自分のキャラクターを変えてまでサーバントに徹して、やりごたえあるのかしら?
わたしらしく、わたしの色が出てるのかしら?

そういう、個性を重視したいという考えがよぎった。
先駆者たちの確立したリーダーシップ手法を吸収しつつ、もっと楽しく素敵にチーム作りはできないか。

よし、煽ろ!
無理に着飾ってがんばりすぎず、ありのままの自分のキャラクターで役割を作ろう。
自然体の中に、さまざまな手法やマインドを織り交ぜていこう。

これが煽り型リーダーシップをはじめた経緯。

煽ると何がいいの?

結論、心理的安全が高まってメンバー全員が楽しそうに仕事をするようになります。
なるはず、なると思います。
Noと言えるチーム、のさらに先です。
え?と言えるチーム、喧嘩したいわけではないよ。

煽りを取り入れてから感じたチームの変化、よかったことを箇条書きしてみる。

  • チームメンバー同士やマネージャーとの会話が増えた
  • 言いやすい雰囲気を持ったチームの文化が醸成されていった
  • 突貫の緊急案件を楽しく捌くようになった
  • タスクの取り合いが発生するようになった
  • チームの内情・状態の変化を拾いやすくなった

手法は違えど、先駆者の提唱したリーダーシップが目指すチームの姿と同じものになることがわかりました。
メンバーや他チームからも、雰囲気良くなったとかすごい言い合ってるね大丈夫?とか言ってもらえるようにもなりました。

How To 煽り

煽り、それはわかった。
実際にどういう感じで煽っていくのか、いくつかのケースでご紹介します。
伝わるか伝わらないかわからないけど、サンプルケースをご覧ください(ほぼ実話)
K...こたにん A, B, C...メンバー

CASE1:緊急対応をしなきゃいけないとき

A「たぶんこうすれば出来ると思うんだけどー・・・」
K「え?やるっしょ?」
A「やるし、やるから完了するまで黙っててください」
K「ウッス」

緊急対応という、決定判断を急がなければいけない場面での一幕です。
緊急対応や障害対応などは、焦りを生んだり苛立ちが目立ったりしがちです。
そのような不安定な心理状態になる前に、煽る。
一気に焚き付けて、メンバーが即座に決定を下せるようになる、そんな例。

CASE2:新しい領域に挑戦したいとき

A「次こういう技術使ってみたいな」
B「でもどうですかね、学習コストかかっちゃいますかね」
K「え?やるっしょ?やんないの?あれれ?」
A「やりたいから時間くれ...」
K「ウッス」

時間の余裕があることがわかり、何か新しい取り組みを検討している場面。
その取り組みから見えるチームのアウトプットが、チームとして間違っていなさそうであれば良し。
それに挑戦すること自体は背中押しをして、阻害要因を潰してあげる動き方をしたい。
メンバーから課題解決を求められるようになる、そんな例。

CASE3:タスクの役割分担をするとき

A「今日のこのタスク、僕がやります」
B「いや、私にさせてください」
C「私も今日時間あるのでできそうです〜」
K「え?じゃあわたしやろっか?」
ABC「どうぞどうぞ」
K「えっ、えっ」

チームのタスクをメンバー全員で確認中、自分たちで意思決定をしはじめている場面。
干渉することなくチームは回ってきはじめているので、決定をすることに対して煽って遊びにいってるだけ。
逆に煽られるようになる、そんな例。

煽り型リーダーシップに徹してみて感じたこと

煽りを適用するまでの準備は大事に!

煽り型リーダーシップの根底には、サーバント・リーダーシップ、HRTの原則があります。
謙虚さがあるかと言われたら、それは少し違うかもしれないですね。

煽りは、圧倒的横柄さを備えています。
「謙虚(Humility)」の対義語は「傲慢・横柄(Haughty)」
ということは、HRT原則には変わりない!

しかし、その横柄さを適用するには、尊敬と信頼というものが絶対に必要です。
ある日突然、急に煽ってくるようになっても、それはとてもびっくりさせるだけ。
とにかくメンバーとの信頼関係を築きましょう。

それは1on1かもしれないし、ランチや飲み会かもしれない、軽い雑談かもしれない。
やり方はそれぞれあると思いますが、煽り煽らないに関わらず、信頼関係を築きましょう。

信頼関係を築いて尊敬し合えるようになり、横柄さを表に出して煽ることができる。
準備はだいじに。

みんななんだか楽しそう!(に見える!)

煽って煽られてを続けていくうちに、みんなが楽しそうになった。
本気で煽って喧嘩したいわけではないので、冗談交じりの会話が増えた。
常に自分が会話のハブにならなければいけないということがなくなる。
メンバー同士や他チームとの交流が盛んになり、明るくなった。

ように見える!
(みんなにフィードバックもらお)

私も煽られるようになる!

うん、煽られる。
これは完全に予想外でした、少し考え巡らせれば当たり前にわかることなのだけど。
煽る以上、煽られることを想定しなきゃ。

でもそれって、かなりチームの状態が良いということを表している、素敵な姿じゃないのかしら。
外から見るととても異質な状態(お固く言えば、部下が上司に口語で楯突いている状態)なのだろうけど。
それがチーム文化として受け入れられ、生産性を高める取り組みになっているのであれば、それもひとつの答えなのかな。

ただ、煽る煽られるは、場面は弁えましょう。。。
(お客様の前とか、そういう、ね、大人なら大丈夫だろうけど)

まとめ

煽り型リーダーシップ、どういうものか認識してもらえましたでしょうか。
心理的安全を高めるためのひとつの回答、という具合に参考にしていただければと。

提唱する背景が、わたし自身の個性を発揮できるかたちのリーダーシップの模索、だったのですが。
チームを自己組織化に導いていくリーダーシップを求められる方、そういう役割を担いたい方、それぞれで個性は違います。
リーダーシップに必要となるとても大切な共通の考え方というものはしっかりと認識しておきつつ、それを自分なりにアレンジして、自分のキャラクターを織り交ぜて、何か自分の色がついたリーダーシップを見つけていってもらえると何よりです。


それでは、最後に煽って締めさせていただきます。
「シェアするっしょ?」