Binary Diary

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本場のABCの歌の「LMNOP」部分に納得がいかないので徹底的に調べた件

どうもこたにんです。

ABCの歌、ってあるじゃないですか。
きらきら星のメロディでアルファベットを覚えるやつ。
あれ、日本人として学んだときってこうですよね。

a-b-c-d-e-f-g
h-i-j-k-l-m-n
o-p-q-r-s-t-u
v-w, x-y-z 

4小節目の字足らずが否めない、だけどとてもシンプルで耳なじみの良い歌です。
しかしそんな、子どもの頃から刷り込まれている歌、アメリカでは少し違うのです。
それがこちら。

a-b-c-d-e-f-g
h-i-j-k-lmnop
q-r-s, t-u-v
w--x--y-and-z
Now I know my ABCs,
next time won't you sing with me ?

ん?2小節目、密度濃くない?
LMNOP?
えれめのぴー?

ということで今回は、本場のABCの歌の「えれめのぴー」事案について掘り下げます!
はい、目次どんっ!

 

そもそもABCの歌の起源とは

ABCの歌 - Wikipedia

The A.B.C.[編集]

 
楽譜

「きらきら星」のメロディで歌うもので、日本やアメリカで『ABCの歌』と言えばたいていこれを指す。

ボストンに本社を置くチャールズ・ブラッドリー社(Charles Bradlee)により1835年に「The A.B.C. - フルートのための変奏曲『ドイツの旋律』簡単なピアノ伴奏付き」("The A.B.C., a German air with variations for the flute with an easy accompaniment for the piano forte") の題名で最初に著作化された。

ということらしい。
すごく歴史のある由緒正しきクラシック音楽らしい。
この楽曲が制作された経緯はわかりかねますが、ルーツは約185年前らしいです。

「えれめのぴー」には理由があった!

そんなABCの歌、本場バージョンで2小節目に出てくる「LMNOP」が気になる。
日本バージョンではのんきに「えるえむえーぬ」と歌っている部分。
ここが本場ではLMNOPと一気に歌い上げるため「えれめのぴー」となるんです。

これは事案です。

しかしこれにはきちんとした理由があったようです!
改めて歌詞を見てみます、発音も添えつつ答えとなる部分を赤文字で。 

a-b-c-d-e-f-g(えーびーしーでぃーいーえふじー
h-i-j-k-lmnop(えちあいじぇーけーえれめのぴー
q-r-s, t-u-v(きゅーあーるえす、てぃーゆーゔぃー
w--x--y-and-z(だぶりゅーえっくす、わいえんずぃー
Now I know my ABCs,(なぅあいのーまいえーびーしーず
next time won't you sing with me ?(ねくすたいむうぉんちゅーしんうぃずみー

わかりましたかね?

この歌、韻を踏んでるんですね。
じー、ぴー、ゔぃー、ずぃー、しーず、みー。
明らかなる押韻ですね。

韻を踏むことで、歌詞にリズムと躍動感、ときにはエレガントさすら生まれます。
声に出して読まずにはいられない、すごく素敵なライミングです。

この押韻を徹底するがゆえの「えれめのぴー」だったわけです。
これは原作者を讃えて然るべきです、素敵な理由だった。

「えれめのぴー」と読ませる理由もあった!

でもさすがに「えれめのぴー」はやりすぎじゃない?
って思いますよね、ちゃんと読め、じゃないと覚えられないじゃないか。
という意見が出てくるかと思います、正しい意見だと思う。

実はこの部分の「LMNOP」には、閉音節が多く含まれているのです。
閉音節とは、発音が子音で終わる言葉のことを指します。
Lは日本語読みだと「える」ですが、本場だと「えぅ」くらいです。
ニュアンス伝わりづらいかもしれないですが、母音で終わらないんですね。

そして英語においては、この閉音節が続くと、その子音は次の母音にくっつきます。
「Thank you」を「さんくゆー」じゃなくて「さんきゅー」と読む感じ。

今回の議題の「LMNOP」部分だとこんな感じです。

e-l, e-m, e-n, o-, pi-(えるえむえぬおーぴー)

e-le-me-no-pi-(えれめのぴー)

この閉音節のマジックにより、えれめのぴーが爆誕したというわけです。
なるほど納得大いに納得、えれめのぴーは事案ではなかった。

無理やりまとめ

何故か突然ABCの歌について疑問を抱き始めてしまって記事にしました。
実は知らない本場のABCのこと、閉音節についての知識が得られました。
えれめのぴーは事案ではなかったことがハッキリしてきて一安心。

案外小ネタっぽいものでも記事に起こすだけで知識が脳内に蓄積されるぞ。
これからも気になる歌やメロディやら言葉やらあったら、深掘りしてみよう。