「数字にかたちが見える」という共感覚

どうもこたにんです。

今日、仕事場でちょっとした計算をするタイミングがあって。
1桁2桁の数字が10個くらい並んでいるものを足し算していたのですが。
いつも通り、自分の感覚で、ブツブツ言いながら足し算してたのです。
10個の足し算を、多分1-2秒くらいで解いたのです。
（ちなみにそろばんは習ったことはない）

それを見た後輩たちが一言。
「うわっ、今やばいものを見た......」「ね.......」

なんじゃい！！と思うわけもなく。
足し算するときに驚かれることは今に始まったことじゃないので。

数字にかたちが見える

小さい頃からなのですが、数字にかたちが見えるのです。
数字のかたちとは別に、自分の感覚の中に潜む独特な3次元のかたち。

1よりも2の方が、シュッとしたかたちに見える。
3はなんだろう、おせんべいみたいなかたち。
5はこんにゃく。

なんとなくでしか伝えられないのですが、このようなかたちに見えるのです。
それは、共感覚と呼ばれるものらしい、というのは高専になってから知りました。

共感覚（きょうかんかく、シナスタジア、synesthesia, synæsthesia）は、ある刺激に対して通常の感覚だけでなく異なる種類の感覚をも生じさせる一部の人にみられる特殊な知覚現象をいう。

共感覚 - Wikipedia

この不思議な感覚は、伝えられないのですが。
わたしがどのような風に見えていて、なぜ足し算が速いのかを言語化してみます。

数字同士が組み合わさるときにかたちが変わる

数字単体のときは、上で言ったようなかたちがぼんやりと見えるくらいです。
はっきりと「5はこんにゃく！」っていう感じではなく、あー四角いなあくらい。

ただ、計算（特に足し算）をするとなると、そのかたちは途端に鮮明になる。

2+7、7がすごい丸みを帯びて一部が凹んで、そこに対になるかたちの2がスポッと入る。
9+6、9がジュース缶みたいなかたちに膨らんで、6の一部が尖って覆いかぶさる。

すごい伝わりづらいかもしれないんですが、感覚なのでどうしようもない。
わりとがんばって文字に書き起こしてみてる。

複数の数が集まるとお祭り騒ぎ

ふたつの足し算だと、わりと素直にかたちをぐにゃーって合わせる感じ。
ただ、複数の数を足していくときに、それはもうお祭り騒ぎになる。

仕事上よく遭遇する計算としては、スクラムのプランニングのとき。
スプリント内のチケットのストーリーポイントを足し算することがありますね。
或いは、時間見積もりのhoursを足すことがありますね（今日の話はそれ起因）

そのときって、1桁2桁の数字が十数個あって、それを足し算するのですが。
そうなるともう、そこにある数字たちがそれはもうお祭り騒ぎになるんです。

お祭り騒ぎっていうのはどういうことかというと。
「俺は2だよ！そっちいくわ！！」
「こっちには8が並んでるよー！！」
「ねーねわたし5なんだけどみんな一緒になろーよ！！」
みたいな感じで、数字たちが居場所を無視して動き回る。

動き回って、かたちが変わって、大きなかたちになる。
合体というか、溶けて混ざりあうというか。
「スポッとはまる」というのが一番近い表現になるんだけど。

そうやっていくと、あっという間に数字たちがひとつにまとまっていく。
ぷよぷよの連鎖、みたいな感じ。
くっついて大きくなってスポッとはまって繰り上がって、余った数字がまたかたちを持つ。

これが、計算が速い理由。
ひとつずつ足して繰り上がりをメモリーしてるわけではない。
かたちが大きくなっていく感じ。

どうやって手に入れた感覚なのか

これは手に入れた感覚ではなく、自分にとって普通だったけどそうじゃなかった。

たしかに小さい頃から数字が好きだし、算数・数学はものすごく得意だった。
どうやってそうなったかわからないけど、幼稚園のときに掛け算をマスターしていたらしい。
そのときに「かたちが見える」って言ってた、って親が言ってた。

だから説明するにも難しい、普通の計算のしかたがわからないから。
筆算みたいな、ルールがある計算なら説明はできるんだけど。
シンプルな足し算のときは、この感覚で計算してしまうので。