どうもこたにんです。
読書感想記事。
『戦略大全 孫子』とは
『孫子』は、中国の春秋時代に成立したとされる古代の兵法書です。
全13篇から構成され、戦略や戦術、情報戦などが体系的にまとめられています。
戦わずして勝つことを理想とし、「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」などの名言があることでも有名です。
その内容は戦争にとどまらず、ビジネスや政治の戦略にも応用されています。
本書は、『孫子』が日本の戦国武将や曹操、ナポレオンなどの決戦にどう具現化したかを読み解く初の書。
歴史的大戦の中でいかに孫子の考え方が適用されたのかを解説しています。
『戦略大全 孫子』の感想
孫子、なるほどなとなった。
書き下し文をしっかり読んで咀嚼するのははじめてだったので、一定の読み応えを感じた。
孫子って、現代におけるマインド本とほとんど同じ構成をしているんだなという感想。
なんのために戦をしなければならないのか、そもそも戦はしない方がいい、という戦そのものに対するメタ的な話からはじまる。
その後、戦に対する考え方(戦わずして勝つ)を植え付けた後、具体的な状況・環境下でどういう考え方で行動するべきかがより一段掘り下げて書かれている。
読み手の解釈次第で名著になりうる本なのだなという感想。
なので現代人としてビジネスで活かすためには、読み手が咀嚼して、自分なりに解釈しなければ意味がないなと感じた。
「まず大前提として戦わない」とか「もし戦うなら勝機を見出すのではなく確実に勝つ状況を作る」とか「物資や食料は自分で運ばず敵から奪う」とか。
どういうシーンを想像して、どういうシーンに活かすかは読み手に委ねられるなあと思った。
本書の構成としては、それらの「読み手の解釈」について、実際の戦の流れと結果から、そのときの戦国武将たちはどういう解釈をしたのかが例示されている。
日本史に明るいと理解しやすいシーンは多いのかもしれないけど、日本史に明るくない私はなるほどなあとなるばかりだった。
いろんな情景をできる限りイメージしながら読み進めることで理解が進んだ。
総じて、孫子に書かれていることがどういうことかは理解できたし、それは書き下しを読むだけでも良かったかもしれないとは思った。
ビジネスに活かせるかどうかは自分自身で、活かすときの参考として戦国武将たちの事例を思い出せるようになるかもしれないと思った。