どうもこたにんです。
突然ですが、10月1日は『1on1記念日』らしいです。
1on1・ピープルマネジメント支援クラウドシステム「Kakeai」(カケアイ)の開発・運営を手がける株式会社KAKEAIが制定。上司と部下の1対1の面談「1on1」が、お互いの理解と信頼を生み出す、コミュニケーションが活発になる、人材の育成が図れるなど、組織や従業員に及ぼす高い効果をより多くの人に知ってもらうのが目的。
日付は「1on1」の1onを10月、末尾の1を1日と見立てて10月1日としたもの。
ということで今回は1on1について、特に「1on1で相談を受ける側」にフォーカスしたお話。
1on1ってあるじゃないですか。
1対1で対話をし、悩みやキャリアなど、さまざまなお話をする取り組み。
上司部下、先輩後輩、斜め部署など、1on1が行われる場面はいろいろあると思います。
特にピープルマネジメントをする役割を持つ方は、メンバーと1on1を実施していることが多いと思います。
やっぱり難しいですよね、1on1って。
いくら本を読んでも、いくら事例を聞いても、いくら研修を受けても、それを実践するのが難しいです。
かといって本を読まないわけにもいかないので必読書は読みましょう
「傾聴」や「内省」など頭ではわかっていても結局コミュニケーション能力次第だし、話す内容とか状況とかって人によっても感情によっても異なるし、トークスキルが後天的に身につくとは思えないかもしれません。
どうやって相手の悩み課題を傾聴して、どうやって内省してもらって、どうやってアクションを見つけていくか。
今回は、そんな悩みを持つ方に、1on1を役割として実行している方に、1on1を劇的に改善させるおまじないをこっそりお教えしちゃいます。
1on1を劇的に改善させるおまじない、それは・・・
「変数」を見つけること
です。
変数を見つけるとはどういうことか、掘り下げていきましょう。
「変数」を見つける
「変数」とは、数学で用いられる単語ですね。
数学で、数量を一つの文字で表すとき、一定の範囲にわたって任意の値をとり得る文字。x・y・zを用いることが多い。
数式・演算において、取る値が変わりうる数のことです。
対義語でいうと「定数」「固定値」などと言えばイメージしやすいかもしれません。
プログラミングをしたことがある人だと、プログラミングの中でとても馴染みのある言葉かと思います。
1on1で会話される悩みにおいても、変数というものが必ず存在します。
たとえば1on1相手からこんな悩み相談を受けました。
「リモートでチームの連携が取りづらく、コミュニケーション不足していると感じる」
この悩みを解決に進めるためのアクションを考えたいです。
そのために必要なのは、「変数」を見つけること。
先に伝えておくと、この後やることは「変数の値を変えてみる」です。
それをするために変えられるパラメータ(変数)があるのかを考えます。
- リモートじゃなくてリアルだったら?
- チームの人数が5人でなく3人だったら?
- 連絡が非同期でなく同期だったら?
このように、元の悩みの文章から変えることができそうな部分、すなわち「変数」を見つけます。
この変数は現実的に変更可能なものの方が良いです、このあとのアクションになり得るので。
「変数」の値を変えてみる
変数を見つけ出したら、その値を変えてみます。
これは「変えたときにどうなるかイメージしてもらう」で良いです、実際に変えるわけではなく。
「リモートじゃなくてリアルだったとしたら、チームの連携ってどう?」
変数の値を変えてみたものを、イメージしてもらいます。
そうすることで、2つのシチュエーションで悩みレベルを相対的に比べることができるようになります。
「リアルでも連携しづらそう」のような回答がでてきたとすると、値を変えたところで悩みレベルが変わらないということなので、その変数には本質的な課題はありません。
なので次の変数をいじってさらにイメージしてもらいます、「チームの連携って3人だと取りやすい?5人だとどう?」のように。
「リアルだと連携できそう」と回答がきたとすると、値を変えたら悩みレベルが大きく変わったことになるので、その変数に本質的な課題があることになります。
この例だと、リモート環境ではなくリアル環境になることで悩み度合いが下がるというわけです。
となると「リモート環境」のどこかに本質的な課題があることになります。
「変数」をさらに因数分解する
このように、ひとつずつ変数の値をいじりながら、都度イメージをしてもらってどう思うかを答えてもらいます。
イメージしていった結果、本質的な課題が埋まっていそうな変数が見つるので、その変数をさらに因数分解して複数のパラメータに置き換えていきます。
今回の例だと、「リモート」という変数をさらに細かくしてみます。
リモートと呼んでいる環境がどんな環境なのかを言語化してもらってみます。
「自宅から、slackを使い、非同期のチャットでコミュニケーションをする」のように。
変数が増えましたね、これが因数分解です。
先ほどと同様に、変数の値を変えてみましょう。
「自宅から、Zoomを使い、常に同期でコミュニケーションをする」とどうなるかをイメージしてもらいます。
これで悩みが減るのであれば、slackかZoomの違い、すなわち非同期チャットか同期音声かの違いに本質的な課題がありそうだ、ということになります。
これでも変わらないのであれば、この変数とこの因数分解にミスリードされている状態です。
課題が潜む本当の変数が見つけられてないので、見つけ直しです。
たとえば「Zoomでもリアルでも、その空間にいるメンバーや人数が変わるとコミュニケーションの不足感に差は出る?」のように、先ほどいじらなかった変数をいじります。
これを繰り返していき、本質的な課題を持つ変数を特定します。
「変数」の値を変える方法を考える
変数を見つけて、それをどういう値に変えるとどうなるかをイメージして、どの値を変えると悩みが減りそうか特定できました。
あとはそれを実際の世界で変えてみるだけです。
そのためにはどうすると良いかを対話します。
本人の行動だけで変えられそうなのか、周りのサポートが必要になるのか。
課題と解決案が出ていれば、アクションを考えるのはかなり具体的なことなので、難しいことではないでしょう。
まとめ
1on1を劇的に改善させるおまじない、それは「変数」を見つけることでした。
- 「変数」を見つける
- 「変数」の値を変えてみる
- 「変数」をさらに因数分解する
- 「変数」の値を変える方法を考える
「変数」を意識するかどうかで、悩みの解像度がグッと上がり、解決までのアクションも導きやすくなるのでオススメです。
変数見つけて、1on1改善していきましょう!