どうもこたにんです。
横文字で話すマン
エンジニアとして仕事をしていると、横文字というかカタカナがたくさん出てくるじゃないですか。
- エビデンス
- コンセンサス
- ファクト
- コンサバ
とかまあなんだかいろいろと。
横文字で話すマン、みたいな人いるじゃないですか。
それって、少し前までは受け入れがたいものだったんですよ。
少し前というのは、エンジニアとしてバリバリ業務していたとき。
「一丁前に横文字使って、伝わるもんも伝わりづらいわ!」って。
それがね、ふと振り返ると変わってたのですよ。
いつの間にか自分が「横文字で話すマン」になっていたのです。
そして、さも自分を正当化するように、こんなことを思うのです。
少し前までは「なんかやたら横文字使いたがる人種っているよなあ」とか思ってたけど、今の自分がまさにそういう人種になって思う。横文字のまま使わないとニュアンス伝わりづらい言葉もあるし、それが共通言語のコミュニティもある。無理に翻訳するよりもそのまま使った方が認識の齟齬が発生しにくい。
— こたにん@エンジニア採用など (@Kotanin0) 2019年5月3日
いやはや、狡猾。
あたかも自分が成長したかのような口ぶりで、過去の自分を貶める。
別に見下しているわけではないが、自分の視座が高くなったようにみせて、結果として見下している。
ただ、このツイートでも話したように、横文字って案外、大切な表現方法だなって思った。
スクラムマスターとかチームビルディングとかしてると横文字の偉大さに気付く
横文字で話すマンになったのっていつごろだっけ?と思い返してみた。
たぶん、スクラムマスターやったりマネージャーとしてチームを持ったりしたときだなって思った。
スクラムの学習をしてると、これでもかと言うほど横文字が出てくる。
- リファインメント
- アクセプタンスクライテリア
- レトロスペクティブ
- ストーリー
- ステークホルダー
などなど。
最初はなんのこっちゃだったのだけど、書籍読んだり体現したりしてると自然と耳馴染みも良くなって。
気付いたときにはこれらの言葉が口から出てくるようになっていたんですね。
チームビルディングしていても同様で。
- ティーチング
- ファシリテート
- マインド
こんな感じの言葉たち、もっといろいろあるかもしれない。
スクラムのときと同様で、これも学習して体現していく上でいつの間にか身に付いていた。
これらの横文字って偉大で。
伝わらないからと無理に日本語に訳した途端、翻訳するステップの中で情報が失われる。
「リファインメント」とは「改善」という意味だけど、実態としては、ストーリーの見積りや優先度付けなどをすることを指す。
「レトロスペクティブ」とは「回顧」という意味だけど、実態としては、出来事や取り組みを振り返って改善策を見出すことを指す。
このように、横文字の言葉にはそれそのままの意味だけでなく、付加情報があるのです。
そのコミュニティその場面で使われる言葉として、固有特有の意味を持っているのです。
「横文字で話すマン」に必要なのは「空気を読む」
横文字で話すマンは、ただイケてる言葉を使いたいだけではないのです。
その言葉が共通言語として備わっているコミュニティで使うことで、翻訳コストも情報ロスもなく伝えたいことが伝わるのです。
言葉が正しく等しく伝わる場面だと理解して使うことで、横文字は横文字たる威力を発揮するのです。
なので、横文字で話すマンとしては、ただ使いたがるだけではダメ。
自分で意味を十全に理解しつつ、その理解が及ぶ人たちの前で必要な場面で使うことを意識する。
横文字で話すマンに必要なのは、その場面の「空気を読む」力なのかもしれない。