どうもこたにんです。
情報が多くなると情報量が減る
先日、文章の解釈についていろいろ書きました。
その中でわたしはこんな表現をしました。
我々は、並んだ言葉を観測することで、その言葉が持つ意味を確定させているわけです。
これについて、もう少し考えてみましょう。
情報が少なくても情報量は増やせる
「赤いもの」という情報に対しての情報量を考えてみます。
「赤いもの」と言われても、何も一意に定まらず、いろんな可能性を考えることができます。
何も考えなければ情報量はゼロですが、考えれば考えるほど情報量は増えていきます。
「赤いもの」という少ない情報に対して、数多の可能性を考えて情報量が増えるわけです。
「赤い果物」かもしれないし「赤い建物」かもしれないし「赤い部屋」かもしれない。
思考すれば情報が増える、これは過去に記事にしましたね。
情報が多くなると情報量が減る
先程の「赤いもの」という情報に、文字列を増やしてみましょう。
「赤い食べ物」にしてみます。
すると先程可能性で挙げていた「赤い建物」「赤い部屋」は可能性から外れます。
情報を増やしたことで、情報量が減りましたね。
情報が多くなると情報量が減るという、言葉だけ見ると矛盾しているような事象が起こるわけです。
情報に濃淡をつける
これは、情報量が減っているという表現もできますが、情報に濃淡がついたという表現もできます。
もともと確定していない曖昧な情報だったものが、関係ある/ない情報に確定させることで、情報の濃淡がついたのですね。
情報に濃淡をつける、というのが、情報をもとに情報を絞るためにとても大事な思考というわけです。
情報に濃淡をつけるには、自分が知っている情報量が大事です。
知っていることが多ければ多いほど、少ない情報から可能性のある回答を出せたり、情報が増えたときに濃淡をつけることができます。
だから、知識というものがあるのです。
知識は溜めるためにあるのではなく、それをもとに情報を整理するためにあるのです。
知識をつけておくことがそれ即ち、情報量を操作するスキルにつながるというわけです。